2014.05.18 Sunday
僕の好きな先生
恩師であるセントマーチン校のルイーズ=ウィルソン教授が亡くなりました。
人生で彼女以上に僕に罵声を投げた人はいません。
彼女の名前を聞くだけで教授室の前で面談の順番を待つ緊張感を思い出し冷や汗がでます。
よくよく考えたら初めて瞑想のようなことをしたのは彼女に会う恐怖心からでした。
写真ではわからないけど巨体に数百のアクセをつけ風をきって歩き禁煙の構内で煙草を吸いながら怒鳴ります。
大学院は初日にいつ放校処分になっても訴えないという書面にサインさせられるのでその日から彼女に命運をにぎられ約半数が削除されていきます。
目の前で”どちらにしようかな”っていう日本でもやるあれをやられたことも。
教授室から怒鳴り声とともに号泣しながら出できたのが最後だった生徒を何人も見ました。
その基準は生活態度とか出席率は無関係で、もし薬物でデザインが良くなる生徒がいるならヘロインだろうがなんだろうがとことんやって欲しいと真顔で言う彼女。
突然マルコムマクラレンを教室に連れてきたりという離れ業も。
ブルータス誌のインタヴューの最後にどうしてあなたの生徒は優秀な人が多いのですか?との問いに
”それは貴方の子供は何故可愛いのですか?という質問のように答えようがないです。”
と答えてて鬼の心の底の愛情を感じました。
どうかやすらかに。でも来生で会っても、もう怒鳴ったり鉛筆投げたりしないで下さいね。
http://www.bbc.com/news/entertainment-arts-27455906